【転職希望者必見!】大学職員に本当に必要な力は「適応力」
転職者に求められる「資格」「コミュニケーション能力」などがありますが、大学職員への転職に本当に必要なのは「適応力」だけだと筆者は考えています。
- 大学職員に必要なのは、結局「適応力」のみ
- 適応力がない人を採用して後悔しているケース多数
- 適応力をアピールする方法も紹介
面接を行う立場の管理職と話していて、「適応力」が大事という結論になったのでエピソードを含めて紹介していきます。
大学職員に転職を目指している人には必見の内容です。
大学職員に「採用してはいけない人」とは?
大学職員の採用に携わる管理職が話しているのは、「採用の失敗」を避けたいという話です。
大学職員に限らず、面接官は将来の活躍を想像して採用活動を行っていますが、民間企業に比べて「失敗を避けたい」という考えが強いです。
- 大企業・・・数百人の採用のため、一定の退職者は仕方ない。長期的視点で採用
- 大学職員・・・少数採用のため、採用の失敗は痛手。
具体的に採用の失敗と考えられる例として以下のようなものがあるといいます。
- 職場環境に納得せず、職場の不満ばかりを話している。
- 採用後、すぐに退職・休業に入る。
- 仕事を覚えて間もないのに、休暇など権利ばかり主張する
- 仕事の進め方、話し方、服装などで「浮いている」部分がある。
休暇・休業・退職ともに権利ではあるのですが、周りから「浮いている」人は採用の失敗と考えられるようです。
大学職員は採用数が少なく、目指すべき営業成績などがあるわけではないので、大学という職場環境に適応する人が求められます。
大学職員に採用して後悔している事例
採用して後悔している2名の具体的を聞きました。
育休代替職員も産休に入る
育休代替職員が妊娠を理由に産休を取得した例がありました。育休代替職員とは、育児休業を取得する職員の代わりに雇用される臨時職員のことで、休業期間中の1年程度が雇用期間となります。
代替職員として20代の女性を採用したのですが、採用後妊娠が発覚し、雇用期間前に産前産後休暇に入ることになり、別の代替職員を雇用することになりました。
代替職員も産前産後休暇取得の権利はあるのですが、1年程度の雇用期間終了を待たずに休暇に入るとは想定外でした。
妊娠の可能性がある人を採用しないということはないのですが、周りの職員の負担を考えると管理職は「迷惑をかける採用をした」と話していました。
チェックができないIT人材
大学のITシステム推進人材を採用する時の話です。
パート職員ではなく、正社員と同程度の給与水準でIT人材を採用することになり、システム運用経験のある40代女性を採用しました。その職員が癖のある職員でした。
- 過去の職歴と比べた大学の制度批判
- 理想ばかりを掲げる意識高い系
- プライドが高く、行う業務に優劣をつける
ITシステムの職歴は間違いなくスキルはあるのですが、大学で行っている定型業務に疑問を投げかけるばかりで、必要な単純作業のやる気がありません。
しまいには、大学批判をして、周りからの指示も否定するような状態になってしまいました。雇用期間中はクビを切ることができず、なにもやらない問題社員になりました。
プライドが高く、パートが行うような簡易なチェック作業はやりたくない様子です。
管理職は「コミュニケーション能力に問題のないパート職員を雇ったほうがよかった」と反省しています。
大学職員には適応力が最も必要
採用活動に携わってきた管理職は、失敗の経験から「適応力」が最も重要だと考えるようになったといいます。
どんなに優秀な学歴・職歴があっても、適応できない職員を見てきた経験からです。適応力が優れいていれば、失敗を避けられると考えます。
- 大学のルールに適応し、休暇取得・残業を行う
- 大学の慣例に適応した後で、大学の問題点を指摘する
- 求められる能力をつけるため、資格取得を行う
大学職員の仕事に適応できずに、「権利ばかり主張する」「調和を乱す」「理想を追求する」という新規採用者が一定数いるといいます。それからは、「適応力」を採用の重要な基準にしています。
適応力をES・面接でアピールする方法
採用の失敗を避けたい面接官は、応募者の「適応力」をES・面接でみてきます。具体的に適応力をアピールする方法を紹介します。
適応力が必要だと気づいたエピソード
まずは、「適応力」を重視しているということをエピソードなどで伝えましょう。
エピソード例
塾講師のアルバイトでは適応力の重要さを学びました。新たに採用される人がいても塾のルールに適応できず、辞めていく人を多く見てきました。自分の強みを活かすためにも、まずは環境に適応することを常に意識しています。具体的には以下の2点です。
- 適応期間(3ヶ月程度)は自分の主張は抑え、周りに合わせる
- 適応するために、謙虚な姿勢で話を聞く
「適応力がないと、強みがあっても組織で活かすことができない経験をした」
→「まずは、環境に適応することを重視している」
環境に適応できない人を面接官は多く見ているので、「適応力の重要さ」は共感されるはずです。
適応力を発揮したエピソード
さらに、適応力を実際に発揮したエピソードもあると、大学職員の仕事にも「適応できそう」と印象付けることができます。
エピソード例
新卒採用時に適応力を発揮しました。職場に適応することが重要だと考えていたので、「何でもやります、どんな部署にも適応できます」と伝えており、5年間で3部署を経験することとなりました。異動先ごとに必要な資格を取得しました。
大学職員として勤務する際にも、どんな部署にも適応できると考えています。また、必要であれば資格の取得も行います。
実際に「適応力」を発揮したガクチカや自己PRがあると、説得力があります。
適応するための工夫や、適応した後に自分の強みを活かす方法なども経験から話せるといいでしょう。
どこでも適応できる柔軟性
「適応力」は面接の受け答えでも、面接官にアピールできます。
適応力をアピールできる受け答え例
質問:どんな部署でどんな仕事がしたいですか?
回答:まずは新人が成長できる部署で働きたいです。どんな部署にも適応できる自信があります。
質問:あなたの短所はなんですか?
回答:環境に適応する意識が強すぎて、周りを巻き込む能力が弱いことです。適応するだけではなく、現在は業務改善も意識しています。
適応できるのは強みですが、長期的視点では悪い部分を改善する力も求められるので、「短期的には環境に適応し、長期的には改善」という姿勢が重要です。
華やかではなく、地味な志望動機
適応力をアピールするには、華やかな志望動機よりも、地味な志望動機のほうがポイントが高いです。
- 悪い例・・・学生に役立つきれいなホームページ・プラットフォームを作りたい
- 良い例・・・システムの不具合が起きないように、地道なデータ処理を重ねていきたい
大きな夢を掲げる志望動機は見栄えが良いですが、希望以外の部署で「現実とのギャップに苦しむのでは?」と考えてしまいます。
それよりは部署での働き方に適応し、「地道な検証を行い不具合を防ぐ」「チームで足りない役割を自分が担う」というアピールのほうが面接官に刺さります。
筆者が使った自己PR
私の強みは部署で、地味な役割も含めて部署に必要な仕事ができる点です。
情報システム系の部署にいた時に、学生の成績情報をレーダーチャートで可視化する計画がありました。設計に携わる教員・職員は理想ばかりを追求しますが、実際には留学科目の取扱・休学中の学生データの表示方法など、不備なく全学生のデータを連携するのに地道な検証作業が必要でした。
実際に検証環境で数値を入れてみて、チャートを確認するという地道な作業を1000回以上繰り返したと思います。
地道な作業を複数人で行っていたのですが、単純な確認作業が嫌になり、作業を投げ出したメンバーもいました。
そんな中、私は自分の地道な作業で、不具合のないシステムができると意識し、数ヶ月に渡る検証を全うし、システムのリリースにこぎつけることができました。
大学職員の仕事では、地道な確認を怠ることで大問題につながることもあると考えています。私は「部署に必要な作業」を怠らずに全うできる自信があります。
まとめ:大学職員の転職には適応力が重要
大学職員に必要な「適応力」について紹介してきました。
チームに適応して貢献したエピソードがあれば、派手な話でなくても充分説得力があります。
- 組織に適応するのに苦労・工夫した点
- 組織に適応できた事例
自分の経験からこれらのことを思い出してみるといい志望動機・自己PRができるかもしれません。