大学職員の最終面接でされた質問を紹介!逆質問のコツも解説

大学事務職員の採用面接でなにが聞かれるか分かれば、落ち着いて面接に挑むことができます。
実際に2015年に2校の国立大学の最終面接までたどり着き、内定をもらった筆者が、「実際にされた質問」と「逆質問等の面接のコツ」をお伝えします。
- 大学職員の面接のコツは「コンプライアンス意識」と「事前調査」
- 逆質問は、面接の中での対話から考えるべき
- 「大学職員のイメージ」や「やりたい仕事」を質問される可能性も高い
国立大学・私立大学、大学教員の面接の場合にも参考になると思いますので、ぜひ参考にしてください。

大学職員の採用面接で重要な3つのポイント

面接で見られるポイントに「コミュニケーション能力」「協調性」「意欲」などがありますが、大学職員の採用面接で、特別に気をつけるべきポイントは以下の3点です。
- コンプライアンス意識の高さをアピールする
- 公的機関ならではの事前調査を行う
- 面接官に合わせて、求められた回答をする
コンプライアンス意識の高さをアピールする
大学は国が設置を認めた教育機関です。
公的機関のため、民間企業よりも厳しい「コンプライアンス=法令遵守」が求められます。
職員の不法行為や逮捕はすぐにニュースになり広まるため、コンプライアンス意識の高い職員を採用しています。
具体的には、民間企業で評価される以下の能力や発言は大学ではあまり評価されません。
- 若いうちは寝ないで働きます。
- 1人で何でもできるようにスキルアップに励みます。
- 教員や学生と密な関係性を築いて、成果を出します。
大学職員の面接では以下のように言いかえるべきです。
- ワークライフバランスを重視して、勤務時間に集中して働きます。
- チームで協力して、業務を遂行します。
- 業務知識を深めて、教員や学生に信頼されるよう努めます。
休まず働くのはコンプライアンス上よくありませんし、関係者との密な関係性は「不正・癒着」を疑われます。
また、個人の能力よりも、周りと協力して仕事を遂行する力が大学事務には重視されます。
筆者が最終面接を受けたときも、「ワークライフバランスを大切にしながら、効率的に仕事をすすめることを意識したい」と話をして、採用されています。
同様に「個人情報の取扱い」や「ミスしたときに隠さずに対応する」などが求められる行動となります。
成果を出すことだけをアピールするのではなく、コンプライアンスも理解していることを意識して、質問に答えるといいでしょう。
公的機関ならではの事前調査を行う
大学は公的な教育機関であるため、様々な情報が公開されています。
大学職員の採用面接でアピールすべきは「時間をかけて調べてきたことがわかるコアな情報」です。
以下に挙げる多くの就活生が使う情報源では、差がつきにくいです。
- 大学ホームページ
- 広報誌
- 説明会で配布された資料
- 新聞、ネットニュース
採用面接での事前調査は以下の情報にあたるべきです。
- 文部科学省ホームページ
- 中期計画資料(文部科学省のホームページにあり)
- 実際の職員に聞いた話
実際に、筆者は面接で「中期計画資料で、次期は情報セキュリティ対策の強化が必要だとありますが、具体的にどんなことを推進していますか?」と聞きました。
面接官は「中期計画まで見てるなんて凄いね。確かにセキュリティ対策に力を入れていて・・・」と話が盛り上がりました。
※「中期計画」とは、国立大学が定める数年間の運営方針のようなものです。
説明会資料などにない情報を調べることで「志望度の高さ」をアピールすることができます。
面接官に合わせて、求められた回答をする
大学職員はサポート的な仕事が多く、「お役所的」と言われることが多いですが、革新的な考えを持つ人も一部います。
- お役所的な人・・・ルールに則って仕事を進める人
- 革新的な人・・・・ルールは後でいいから、学生・教員のために仕事をすすめる人
割合的には「お役所的職員:8割」「革新的職員:2割」くらいでしょうか。
可能であれば、質問内容などから、どちらのタイプの面接官かを探って答えを微修正するのがオススメです。
- お役所的な人対策・・・「コツコツ努力」「協調性」でアピール
- 革新的な人対策・・・・「リーダーシップ」「アイデア」でアピール
また、面接官には体育会系で毎週末に野球をやっている課長もいます。そういったタイプであれば、自身の運動経験・体育会系に対応できることなどをアピールするといいです。
お役所的な面接官を相手にした場合は、「従順な部下」「チームで一緒に働きたい」と意識させることが重要です。

評価が上がる逆質問の内容

逆質問とは「最後になにか質問ありますか?」という面接官からの質問のことをいいます。「ないです。」というよりは、なにか準備しておいたほうがいいでしょう。
一般的には下記の2つが無難でいい回答だと言われています。
- 「採用までにやっておいたほうがいいことはありますか?」「活躍できる人材の特徴はなんだと思いますか?」(やる気のアピール)
- 「貴学のビジョン、課題はなんだとお考えですか?」(就職先の課題をよく理解する)
ネット等でよく言われているので、他の就活生も同じことを逆質問していると思います。
筆者がオススメするのは「話題の深堀り」と「矛盾することの意見を聞く」ことです。
「話題の深堀り」で柔軟性をアピール
少し難易度が高いですが、「面接中に話題になったことの深堀り」がオススメです。
面接で出てきたキーワードを元に、事前知識も使いながらその場で質問を考えます。
- 若手のワーキンググループがあるとのことですが、入職してすぐでも参加できますか?
- 平均年齢が高いと伺いましたが、そんな中で若手職員に求められることを伺いたいです。
このような形で、面接内容に沿って質問をすると「考えてきた感」が出ずに、コミュニケーション力の高い印象を与えられます。
「矛盾する2つのことに対する見解」を聞く
事前に考えておくのならば、「矛盾する2つのことに対する見解」を聞くのもオススメです。
例えば、下記のような質問です。
- 「貴学では、グローバル戦略を進めていますが、大学としては地域に根ざした活動も求められると思います。そのバランスについてはどうお考えでしょうか?」
- 「新規の授業プログラムは単純に優秀な人を採用するように見受けられますが、平均的な成績の人にも教育を施して、育てるのが大学の役割だと思うのですがいかがでしょうか?」
あまりこのような質問をする人はいないので、面接官の印象に残ります。
回答を聞いた後に以下のように答えれば、意識が高い就活生だという印象を与えられるでしょう。
- 「地域振興としての大学の役割にも興味があったので質問いたしました。」
- 「成績が悪かった私を見捨てず育ててくれた大学に感謝しているので、気になっていました。」
よく調べていることをアピールできる上に、自分としての考え(意識の高さ)も伝わります。

国立大学職員の最終面接で実際にされた質問

志望動機、自己PR、学生時代に力を入れたことは確実に聞かれます。その他に最終面接で実際に聞かれたことと回答を以下に記します。
問:なんでうちの大学なんですか?
答:文理の幅広い学部、多くの関連機関があるため、小さな大学では経験できないことも経験できると考えたからです。
問:大学職員へのイメージはありますか?
答:正直いいイメージはありません。淡白な対応をされた印象があります。自分が採用されたら、学生から大学職員へのイメージを良いものに変えていきたいです。
問:どんな働き方をしたいと考えていますか?
答:「メリハリを付けた」働き方を意識して働きたいです。プライベートも充実させて、教養を高めて、仕事に生かしていきたいと考えています。
問:やりたい仕事はありますか?
答:特にありません。様々な部署で仕事を経験して、将来的に専門性のある仕事ができればと考えています。
筆者の最終面接では、逆質問はありませんでした。
補足:面接の基本「姿勢、笑顔、端的」

面接で重要だと思うのポイントについても紹介します。
意識すべきは「姿勢、笑顔、端的」です。
直前まで志望動機をしっかり言えるように復唱したり、パンフレットを読み返したりしている人がいますが、それは前日までにやりましょう。当日は凡事徹底が大事です。
「姿勢・笑顔・端的」は面接中にもずっと、意識しています。
姿勢を良くすると、自信があるように見える
姿勢は面接官に与える印象が変わります。
初対面の面接官に対して、姿勢が悪くなると一気に印象が悪くなります。
軽く腰掛けて、胸を張ることを意識します。いい姿勢でいることで、自信を持って話ができます。
笑顔で面接をうけると、余裕がでる
面接で笑顔を意識するとポジティブな言葉が出やすくなります。
特に面接官が話を振ってくるタイミングでは口角を挙げて、明るく話を聞くことを意識します。
自然とデキる人はいいですが、男性では「かたい」印象を与えてしまうことも多いため、笑顔の意識は重要です。
端的に話をすることで、話が理解しやすくなる
端的に話して、短く文章を区切りましょう。普通に話をしていると、相手に真意が伝わりづらいことがあります。
難しい言葉を使わないでいいので、端的に「〇〇だと思います。」と答えて、その後に理由を述べるようにしましょう。
「端的」に話をすると、自然と話がゆっくりになるのも好印象です。
まとめ:コンプライアンス意識と事前調査で差別化を
大学職員ならではの面接試験のポイントについてまとめました。
- コンプライアンス意識の高さをアピールする
- 公的機関ならではの事前調査を行う
- 面接官に合わせた回答をする
面接でのポイントは以上のとおりです。筆者はこのポイントを意識して内定を得ることができました。面接試験の対策をする際の参考になれば幸いです。
また逆質問に関しては、事前調査を細かく行うと「面接官にいい印象を与える」質問ができます。文部科学省のホームページなども参考にしましょう。
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