大学職員の最終面接で聞かれた質問を紹介!倍率や逆質問のコツも解説

大学職員の採用面接でなにが聞かれるかが分かれば、落ち着いて面接に挑むことができますよね。
実際に2015年に2校の国立大学の最終面接を受け、内定をもらった筆者が、「実際に聞かれた質問」と「逆質問のコツ」をお伝えします。
- 大学職員の最終面接の内容・雰囲気・倍率を実体験から解説
- 最終面接で聞かれた質問内容を紹介
- 逆質問は、面接の中での対話から考えるのがコツ
国立大学職員、私立大学職員、大学教員の面接の場合にも参考になると思います。

大学職員の最終面接の倍率・内容・雰囲気
最終面接まで進んでいるということは、一次面接・二次面接を突破しているわけですから、自信を持っていいです。
最終面接での採用倍率は2~3倍程度で、2~3人に1人は内定がもらえると思っていいです。
ただ、採用内定が出る面接なので今までの面接とは一味違います。
大学職員の面接対策の基本的な考え方は以下の記事で紹介しています。

事務局長・部長が面接を担当
一次面接(係長クラス)、二次面接(課長クラス)に続く最終面接は大学の事務方トップの事務局長や部長が面接官になります。
事務局長や部長は管理職として、大学運営の視点で採用面接を行っています。
質問内容も一般的なものだけでなく、長期的視点・将来の展望などを問われることが多いです。
事務局長・部長に刺さる、回答ができれば内定を得ることができるでしょう。
最終面接での評判がいいと、「〇〇さんは〇〇部に配置してほしい」など、部長直々のリクエストが入ることもあります。
最終面接は1対3か1対4、20~30分
最終面接では、1対3か1対4であることが多いです(筆者が経験、聞いたほぼ全て)。
受験者1名に対して、面接官の事務局長・部長が2~3名、人事担当者が1名です。
進行役の人が代表的な2~3の質問をして、それぞれの面接官からも質問があるようなイメージで時間は20~30分ほどです。
最終面接は「志望度」と「長期的視点」が重要
最終面接では、人物としての能力を見られているのと同時に「志望度の高さ」「長年勤める気があるか」が確認されます。
面接官は以下の点を気にしています。
- 内定を出しても採用できなければ意味がない
- 数年で退職してしまうのなら、採用する必要がない
運営側は長く大学職員として勤めて活躍してほしいと考えています。本心は置いといて、以下の意識で面接に挑む必要があります。
- 内定が出たら、確実に内定を承諾する
- 長年勤める予定
大学職員の最終面接で聞かれた質問

2つの国立大学の最終面接で聞かれた質問で、覚えているものを紹介していきます(私の回答も紹介します)。
自己PR・志望動機など定番なものはもちろん、働き方などについても質問されました。当時の回答で、必ずしもこの回答で内定されるわけではないので、ご参考まで。
質問:自己紹介をお願いします
〇〇○○と申します。現在は〇〇株式会社に勤務しており、〇〇の業務を行っています。
趣味は音楽鑑賞です。
本日は面接の機会をいただきありがとうございます。よろしくお願いいたします。
(ポイント:端的に職歴などを伝える。〇〇分以内などと言われたら、話す内容を調整。当時は第2新卒の枠だったので、ラフに趣味を伝えましたが、社会人採用の場合、職歴・実績などを中心に話すほうがいいでしょう。)
質問:大学業界・本学の志望動機をお願いします
最先端の研究や学生の活動をサポートできることに魅力を感じ、大学業界を志望しました。
特に貴学では、地域連携など公的機関でありながら、面白い取り組みをしているところに興味を持ちました。
また、公開されている中期計画・目標資料を確認し、貴学では従来の事務職員の枠にとらわれない新しい仕事ができると考え、貴学を志望しました。
(ポイント:大学の志望動機と、その大学の志望動機それぞれ話せるようにする)
質問:自身の強みを交えて自己PRをお願いします。
私の強みは、分析して改善する力だと考えています。
現職では営業の仕事をしており、説明がうまく伝わらなかったり、お客様からクレームをいただいたりすることがあります。
アンケートを確認したり、自社でのお客様との商談の様子を撮影したりするなど、自身の悪い点に向き合って改善することで、悪い意見をいただくことが少なくなりました。
トライアンドエラーを繰り返すことが習慣づいているので、貴学の仕事で壁にぶつかった時も我慢強く考え抜いて乗り越える自信があります。
(ポイント:大学の事務として活躍する姿を想像できる強みを伝える)
質問:なんで本学なんですか?
文理の幅広い学部、多くの関連機関があるため、小さな大学ではできないことも経験できると考えたからです。
(ポイント:地縁や思い入れなどを話し、志望度の高さが伝わると良い)
質問:大学職員にどんなイメージがありますか?
正直いいイメージはありません。私が大学生の頃は淡白な対応をされた印象があります。
自分が採用されたら、学生から大学職員へのイメージを良いものに変えていきたいです。
(ポイント:必ずしも良いイメージだと言う必要はなく、納得できる内容であれば良い)
質問:どんな働き方をしたいと考えていますか?
「メリハリを付けた」働き方を意識して働きたいです。プライベートも充実させて、教養を高めて、仕事に生かしていきたいと考えています。
(ポイント:ワークライフバランスなど、国・公的機関が推進している取り組みを意識)
質問:やりたい仕事はありますか?
現時点では特にありません。様々な部署で仕事を経験して、将来的に専門性のある仕事ができればと考えています。
(ポイント:学生支援は多くの志願者が話すので、特段な思いがなければ避けるのが無難)
※筆者が受験した最終面接では逆質問はありませんでした。
逆質問におすすめの内容

逆質問とは「最後になにか質問ありますか?」という面接官からの質問のことをいいます。「ないです」というよりは、なにか準備しておいたほうがいいでしょう。
一般的には下記の2つが無難な模範回答だと言われています。
- 「採用までにやっておいたほうがいいことはありますか?」「活躍できる人材の特徴はなんだと思いますか?」(やる気のアピール)
- 「事務の視点で貴学の課題はなんだとお考えですか?」(就職先の課題をよく理解する)
ネット等でよく言われているので、他の就活生も同じことを逆質問していると思います。筆者がおすすめするのは「話題の深堀り」と「矛盾することの意見を聞く」ことです。
「話題の深堀り」で柔軟性をアピール
少し難易度が高いですが、「面接中に話題になったことの深堀り」がオススメです。
面接で出てきたキーワードを元に、事前知識も使いながらその場で質問を考えます。
- 若手のワーキンググループがあるとのことですが、入職してすぐでも参加できますか?
- 平均年齢が高いと伺いましたが、そんな中で若手職員に求められることを伺いたいです。
このような形で、面接内容に沿って質問をすると「考えてきた感」が出ずに、コミュニケーション力が高い印象を与えられます。
「矛盾する2つのことに対する見解」を聞く
事前に考えておくのならば、「矛盾する2つのことに対する見解」を聞くのもおすすめです。
例えば、下記のような質問です。
- 「貴学では、グローバル戦略を進めていますが、大学としては地域に根ざした活動も求められると思います。そのバランスについてはどうお考えでしょうか?」
- 「新規の授業プログラムは単純に優秀な学生を採用するように見受けられますが、平均的な成績の学生にも教育を施して、育てるのが大学の役割だと思うのですがいかがでしょうか?」
あまりこのような質問をする人はいないので、面接官の印象に残ります。
回答を聞いた後に以下のように答えれば、意識が高い就活生だという印象を与えられるでしょう。
- 「地域振興としての大学の役割にも興味があったので質問いたしました。」
- 「成績が悪かった私を見捨てず育ててくれた大学に感謝しているので、気になっていました。」
よく調べていることをアピールできる上に、自分としての考え(意識の高さ)も伝わります。
大学職員への就職に関する基本的な内容は、『国立大学法人等職員採用試験攻略ブック』によくまとまっています。
補足:面接の基本「姿勢、笑顔、端的」

面接で重要なポイントについても紹介します。意識すべきは「姿勢、笑顔、端的」です。
直前まで志望動機をしっかり言えるように復唱したり、パンフレットを読み返したりしている人がいますが、それは前日までにやりましょう。当日は基本的なことを意識するのが大事です。
最終面接ほど、いつも通り落ち着いて挑みましょう。
「姿勢・笑顔・端的」は面接中にもずっと、意識しています。
姿勢を良くすると、自信があるように見える
姿勢で面接官に与える印象が変わります。
初対面の面接官に対して、姿勢が悪くなると一気に印象が悪くなります。
軽く腰掛けて、胸を張ることを意識します。いい姿勢でいることで、自信を持って話ができます。
笑顔で面接をうけると、余裕がでる
面接で笑顔を意識するとポジティブな言葉が出やすくなります。
特に面接官が話を振ってくるタイミングでは口角を挙げて、明るく話を聞くことを意識します。
自然とできる人はいいですが、男性では「かたい」印象を与えてしまうことも多いため、笑顔の意識は重要です。
端的に話をすることで、話が理解しやすくなる
端的に話して、短く文章を区切りましょう。普通に話をしていると、相手に真意が伝わりづらいことがあります。
難しい言葉を使わないでいいので、端的に「〇〇だと思います。」と答えて、その後に理由を述べるようにしましょう。
「端的」に話をすると、自然と話がゆっくりになるのも好印象です。
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まとめ:情報収集をして最終面接に備えよう
大学職員の最終面接の内容について紹介しました。
最終面接で聞かれる内容は、一次面接・二次面接と大きく変わりませんが、事務局長や部長に刺さる話ができるよう、情報収集は徹底的に行いましょう。
逆質問に関しても、事前調査を細かく行うと「面接官にいい印象を与える」質問ができます。文部科学省のホームページなども参考に、国立大学・国の高等教育の課題についても自分の考えを整理しておくといいでしょう。
面接まで時間がある方は、面接対策ができる通信講座もありますので、検討してみるのもいいでしょう。

また、本サイトでは現役大学職員が転職に役立つ記事を発信していますので、他の記事を読んで面接の参考にしていただければと思います。
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