大学の事務補佐員・技術補佐員の仕事内容を部署ごとに紹介
大学職員の仕事は、配属先の部署ごとに大きく異なります。
正規職員であれば3年程度のサイクルで人事異動がありますが、事務補佐員・技術補佐員などの非正規職員の募集であれば、勤務部署が決まっています。
部署ごとの仕事内容が分かれば、ミスマッチを減らせると考え、本記事を書きました。
- 様々な部署、事務補佐員・技術補佐員5人の仕事内容を紹介
- 非正規職員は原則として異動はない
- 仕事内容を知って、希望する部署で働きましょう
事務補佐員への応募を考えている方にも、大学職員の業界研究をしている方にも参考になると思います。
人事・総務系 事務補佐員の仕事内容
人事・総務系の事務補佐員の仕事は以下のようなものがあります。
- 証明書の発行業務
- 郵便物の仕分け・整理
- 会議室の予約・管理
- ホームページの更新
- 大学本部と学部の仲介
正規職員であれば、規程の制定や会議の陪席、人事関係手続きがメインの業務になります。
事務補佐員は、総務・人事系に必要な仕事の簡単な仕事を行います。
人事情報を見ながら証明書を作ったり、休暇の申請の周知・申請を受け付けたりという日々の業務を行っています。
個人情報を扱う業務もありますが、重要な申請は決裁で上長が確認するので心配はいりません。
また、会議室の管理・郵便物・ホームページなども総務・人事係で担当していることが多く、事務補佐員が任されることの多い業務です。
電話やメールでの問い合わせは多いですが、専門的な知識はほとんど必要ありません。
- 基本的なビジネスマナー・PCスキル
- コミュニケーション能力
会計系 事務補佐員の仕事内容
会計系事務補佐員の仕事には以下のようなものがあります。
- 支払伝票の確認
- 旅費の試算
- 会計システムへの入力
会計系の事務補佐員は、支払・収入業務の補助を行います。
研究支援や施設管理の部署になると多少業務が異なりますが、会計執行系の部署ではおおよそやる業務が決まっています。
教職員が作成した支払伝票について、金額の誤りや不足書類がないか確認を行うのが主な仕事です。
また、出張があった際には規程に従って支払額を試算していきます。また、会計システムへの入力を行うこともあります。
支払いに関しては正規職員による確認が行われるのが通常の流れとなりますので、ミスがあっても責任を追求されることはありません。
しかし、誤りがなく、処理スピードの早い事務補佐員は重宝されます。
- 日商簿記
- 電卓やPC入力のスピード
- 書類チェックの速さ・確実性
学務系 事務補佐員の仕事内容
学務系事務補佐員の仕事内容は以下のようなものがあります。
- 学生からの問い合わせ窓口(公欠の申請・履修相談・落とし物など)
- 授業の提出物の取りまとめ
- 学生からの申請をシステムに入力
- 非常勤講師との連絡・調整
学務系の事務補佐員は、主に学生の対面・電話・メールでの問い合わせ窓口の業務を行います。
成績に関わることや行事に関することは、正規職員が行うため、担当するのは定型的な業務が中心です。
休学・退学・公欠の申請を受け付ける、教室の予約や鍵の貸出を行うなど、特に難しい仕事はありません。
ただし、履修登録期間中やタームの開始時期などは学生が多く、迅速に問い合わせに答えていく処理能力が求められます。
留学生からの問い合わせができる語学力もあると重宝されます。
正規職員が語学に堪能でない場合には、事務補佐員が英語での問合せ担当の中心になっているケースもあります。
- 語学力
- 問合せを迅速に捌く能力
研究室付事務補佐員の仕事内容
- データ入力
- 各種書類作成
- 研究室への問合せへの一次対応
- その他、教員の秘書業務
事務室で勤務する事務補佐員とは別に、大学教員に雇用される形の事務補佐員もいます。
「研究室付事務補佐員」などと呼ばれ、教員や研究室の秘書的な役割を行います。
- 循環器内科学分野の秘書
- デザイン学コース〇〇教授の秘書
以上のようなケースです。研究費を多く獲得している医学系・工学系の分野は秘書がいることが多いですが、文系の研究室では秘書がいることはほとんどありません。
仕事内容は、メール対応や資料作成を中心とした、研究室の補佐業務全般です。
教員や学生と深く関わることができ、大学内の業務に幅広く知識をつけることができます。
- コミュニケーション能力(様々な部署と関わるため)
- 好奇心。教員と相談して専門的な業務を任されることもある
大学職員の仕事内容・雰囲気を詳しく知りたい方は以下の書籍がおすすめです。
研究室付技術補佐員の仕事内容
- 研究室・実験室の管理
- システム管理の補助
- 実験・研究の補助
技術補佐員は、専門的な技術が必要な業務の補佐を行う仕事です。
事務補佐員はワード・エクセルなどを使った書類作成が中心ですが、技術補佐員は実験の補助や研究に必要なソフトの利用を伴うことが多いです。
技術補佐員の公募では業務内容が明確にされており、「理系の大学卒業が望ましい」「ACCESSの基本的な操作ができる」など、求めるスキルがあります。
事務補佐員に比べると応募できる条件に当てはまる人が少ないため、該当スキルがあれば採用に近づきます。
技術補佐員として公募していても、事務作業の割合が多いケースもあります。
- 理系大学の出身
- 実験・授業の補助ができる
- 専門的なPCソフトの利用経験
まとめ:事務補佐員の仕事内容は募集要項で確認を
大学の事務補佐員・技術補佐員の仕事内容を紹介してきました。
大学で非常勤職員として働くのには、大きく2つに分かれます。事務職員を補佐する仕事と、研究室で先生の補佐をする仕事です。
業務内容は窓口業務から、実験室での薬品管理等まで幅広いです。
募集要項の業務内容を確認して、できる限り面接でも確認するようにしましょう。業務内容のミスマッチがあると思うような働き方ができなくなってしまいます。
事務補佐員への面接、採用のポイントは以下の記事で紹介しています。
事務補佐員から正規職員に登用されている人もいますので、将来的に正社員になりたい人にもオススメです。以下の記事で紹介しています。