大学職員の給料高すぎ?私立大学と国立大学の給与事情

大学職員の仕事は高年収として知られています。
少し前のデータですが、私立大学職員の平均年収は734万円です。
- 私立大学職員の平均年収734万円、国立大学職員の平均年収596万円
- 大学職員の給料が高い理由は「教員の専門性」と「参入障壁の高さ」
- 大学職員への転職にオススメの方法を紹介
大学職員として7年働く現役国立大学職員の筆者が、大学職員の給与事情を紹介します。

大学職員の給料は高すぎ?大学職員の平均年収

大学職員の平均年収は私立大学職員で734万円、国立大学職員で596万円です。
私立大学職員の平均年収は日本私立学校振興・共済事業団とが公表しています(平均年齢42.8歳)。
15ページ目に私立大学の給与情報があります。
国立大学職員の平均年収は文部科学省のホームページで毎年公表されています。
国立大学法人等及び特殊法人の役員の報酬等及び職員の給与の水準(令和3年度)

大学職員の仕事は厳しい営業ノルマがあるわけでも、専門的なスキルが必要なわけではありません。
なぜ、大学職員の給与が高いのでしょうか?
大学職員の給料が高い理由

大学職員の給料が高い理由は以下の2点です。
①大学教員の給与が高い
大学で勤務する多くは、大学教員と大学職員です。
大学教員は教授や准教授のことで、日本有数の専門性を持つ人達です。
抜群に頭のいい人の一握りがなれるのが大学教員の職業で、メディアで活躍する方やベストセラーの書籍を執筆している大学教員も多いです。
大学教員の多くは東京大学や京都大学など名門大学の出身で、民間企業や海外の大学からも需要が多いため、高い給与水準になっています。
私立大学の教授であれば、年収1500万円を超える給与を得ている人も多いです(国公立大学の教員は、年収1000万円を切ることもあります)。
大学教員の給与が高いため、ともに働く大学職員の給与も高く設定されています。
大学教員の給与事務や労務管理を行う職員が、教員の半額以下などであれば組合からの批判も出るでしょう。
教員の給与の高さに引っ張られて、大学職員の給与も高くなっています。

②大学は参入障壁が高く、収益性が良い
他の業界よりも待遇が良いのであれば、競合他社がリーズナブルなサービスを提供するというのは民間企業では当たり前の流れです。
一方、大学は設置に文部科学省の認可が必要で、簡単に競合他社は増えません。
志願者数の減少など、今後厳しい状況になることは考えられますが、国からの補助金収入もあるため、人気大学の経営が傾くことは考えにくいでしょう。
授業料収入が極端に減らされれば、給料が下がる可能性もありますが、民間企業からも海外の大学からも求められる専門性のある教員の流出は大学にとっての痛手です。
国策として、大学教員の待遇が守られる可能性もあります。
収入源がある程度安定している大学という職場である以上、大学職員の給料も高い水準で安定が続くと考えることができます。
国立大学と私立大学の給料の違い

大学職員は高年収ですが、国立大学よりも私立大学のほうが教員・職員ともに給料が高いです。
私立大学は民間企業なので、良い待遇を用意して、優秀な教員・職員を集めています。
一方で、国立大学は国立大学法人が運営する公的機関である以上、規程の範疇を超えた給与設定はできません。
国立大学の教員も職員も「準公務員」として、各大学の給与規程に則って給与が支払われています。
- 私立大学・・・スキル次第で稼げる高年収
- 国立大学・・・準公務員の安定性
大学職員への転職を考える際、給与の高さで言うなら私立大学、公務員のような安定性を望むなら国立大学ということになります。

まとめ:私立大学職員は高年収
大学職員の給与高すぎ問題を解説してきました。
- 日本トップレベルの給与帯である大学教員の影響で、大学職員の給与も高い
- 公的機関である大学は競合ができにくく、価格競争にならない
特に、私立大学職員は仕事の忙しさのわりに、年収や待遇がいい「ホワイト職場」として有名です。
ぜひ、大学職員への転職を検討してみてはいかがでしょうか。

