【現役職員が解説】令和8年度国立大学法人統一採用試験の変更点と対策
国立大学法人等職員統一採用試験が令和8年度より大きく変わります。
- 受験可能年齢:30歳まで→35歳まで
- 問題配分変更:知能分野の比重が高まる

試験制度の変更により、多くの方にチャンスが広がります。また、国立大学が求める人材が知能重視からより人柄重視に変わるとも言えます。
そこで本記事では、現役国立大学職員の筆者が試験制度の変更と合格に必要な対策を解説していきます。
- 国立大学・公務員試験は、より人柄重視の試験に変わる
- 勉強が得意な人ばかりが国立大学職員になる時代は終了
- 面接が苦手な人は、予備校などを含めた本格的な対策が必須
筆者が採用されたときとの違いなども紹介していきますので、参考にしてください。
2種類の国立大学法人職員試験
前提として国立大学職員になる方法は、統一採用試験と独自採用試験の2種類です。
| 国立大学職員 になる方法 | 統一採用試験 (33歳以下の人におすすめ) | 独自採用試験 (34歳以上の人におすすめ) |
|---|---|---|
| 受験対象者 | 35歳まで(令和8年試験から) | 一定期間の社会人経験など、大学による。 |
| 試験日 | 筆記:6月~7月 面接:8月 | 6月~9月頃が多い |
| 筆記試験 | 教養試験(知能分野重視) | 適性試験程度、課さない大学もある |
| 書類選考 | 原則なし | 書類で半分以下に絞られる |
| 倍率 | 10~20倍程度 | 30倍以上の高倍率 |
| 求める人材 | 新卒・第二新卒がメイン 35歳までの若手を採用 | 大学運営に活かせる社会人経験 専門資格・スキルが必須なことも |
| 難易度 | 低め(誰にでもチャンスあり) | 高い(資格・経歴が必要) |
| 対策 | 3ヶ月以上かけて筆記試験対策を! 若いほど有利なので早めに受けたい | 募集が大学ごとのため、情報収集必須 公務員や常勤登用を狙うのも選択肢に |
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このうち、統一採用試験の受験対象年齢・問題配分が変更され、多くの人に受験のチャンスが広がります。具体的な変更点は以下の通りです。
| 令和7年度まで | 令和8年度から | |
| 受験対象 | 30歳まで (翌年4月1日時点で30歳以下) | 35歳まで (翌年4月1日時点で35歳以下) |
| 問題配分 | 知能分野20問 知識分野20問 | 知能分野13問 知識分野27問 |
| 問題傾向 | 公務員の教養試験に準じる | 時事や数的推理の配分多い |
| 勉強時間 | 6ヶ月以上が目安 | 3ヶ月程度でOK |
| 有利な人 | 時間をかけて広い分野の 勉強ができる人 | 数的推理などを解く 思考力がある人 |
| 採用方針 | コツコツ勉強できる20代 | 知能・人柄重視 |
この表の通り、受験対象年齢・問題配分の変更は国立大学の採用方針が変わったと捉えることもできます。
国立大学法人の採用方針の変化
近年、人物重視の独自採用試験を行う大学が増えていましたが、国立大学全体として「若さ・知識」から「人物・知能」を重要な選考基準にしたことがわかります。
変更した理由は主に以下の2点だと考えています。
- 20代に限定するといい人材が採用できない
(民間や公務員に逃げられる) - 若手職員を育てるより、社会人を採用したほうがコスパがいい
令和7年度の関東地区の事務の筆記試験では、受験者数2608名に対して合格者1589名、倍率1.64と2人に1人以上が合格するような状況でした。
さらに、内定を出しても待遇の良い民間や公務員に流れる人も多いでしょうから、採用には苦労していることが伺えます。
そこで国立大学全体として、受験者増のために試験内容の変更に着手したということです。
国立大学法人統一採用試験の対策
試験の傾向として「人柄重視」になることは間違いありません。令和8年度以降の統一採用試験の選考対策を3点に分けて解説します。
筆記試験の倍率は大きく上がらない
今回の変更で国立大学法人統一試験の難易度は上がらないと考えています。おさらいすると、
- 受験可能年齢:30歳→35歳
(単純に受験者数は最大1.5倍くらいになる可能性あり) - 問題配分変更:知能分野の比重が高まる
(知能問題の配分が減るので、SPI対策だけでもなんとかなる)
簡単にいうと、合格に必要な勉強時間が減って、受験者数は増えます。
受験者が増えると合格者が減りそうですが、そんなことはないと思います。
今回、受験者の間口を広げたのは多くの人に面接に来てほしいからです。受験者増を恐れる必要はありません。
少ない勉強時間で筆記試験に合格できると思っていいです(もちろん無勉強での合格は難しいです)。
筆記試験対策は参考書で十分
知能問題と時事問題が中心になるので、多くの人は3冊ほどの参考書で十分だと思います。
詳しくは以下の記事でも紹介しています。

令和7年度までの統一試験では6ヶ月の対策が必要でしたが、SPI・数的推理・時事の対策でOKなので3ヶ月もあればいいでしょう。
正答率7割以上を目指して、知識分野の「社会・人文」を捨てるのもいいでしょう。
面接試験は自分のキャラ付けが重要に
令和8年度試験より、20歳の専門卒から35歳の社会人経験者までが同じ面接試験を受けることになります。
傾向として、ポテンシャルよりも経験や実績重視にはなりますが、職員の年齢構成を考えると新卒も採用したいです。
そこで重要なのが以下のような面接でのキャラ付けです。
- 他大学での勤務経験から即戦力になる
- 実績はないが、出身大学のため愛着があり仕事を頑張れる
- 新卒なので、なんでもやりますスタンス
幅広い層が受験するので、自分のアピールポイント(若さ、経験、実績)を練っておく必要があります。
特別な経験がなくても、若さ・柔軟性・地域性・熱意なども十分なアピールポイントになります。

国立大学法人試験に関するよくある質問
国立大学法人試験の変遷を教えてほしい
簡単に国立大学法人試験の変遷をまとめると以下のようになります。
①もともと、国立大学法人職員採用は筆記試験必須
→筆記試験のハードルが高いことと少子化の影響で、公務員試験の倍率が下がる。また、業務に柔軟な発想が求められるようになった。
②近年は筆記試験を行わない独自試験採用枠の増加
→筆記試験を全く行わなかったり、SPI程度にとどめることで試験の間口を広げた。
③令和8年度には国立大学法人統一試験で年齢を35歳に変更、知能分野中心の問題に変更
→国立大学法人職員のなり手不足が深刻化。さらに間口を広げ、多くの人が受験できるようになる。
この傾向は公務員にも当てはまり、社会人採用の枠を増やしたり受験可能年齢の引き上げを行っています。
司法試験や国家1種公務員試験などの難関資格を除いては、筆記試験の重要度は下がっていくと思います。
独自採用試験はどうなる?
令和7年度までは独自採用試験で、30代や専門性のある職員を採用していました。
令和8年度から統一採用試験の門戸が拡がることにより、独自採用試験ではさらなる専門性が求められる試験になると思います。
- 大学職員や行政での勤務経験がある即戦力
- 学内システム運用のエンジニア
- 海外出張や海外キャンパス勤務前提の雇用
例えば上記のような採用が考えられますが、独自採用試験を廃止する大学もありそうです。
まとめ:令和8年度試験に是非チャレンジを!
国立大学法人統一採用試験の令和8年度の変更について解説してきました。
- 受験可能年齢35歳まで、筆記試験は知能問題重視になる
- 筆記試験のハードルが下がり、社会人からの転職チャンスが拡がる
- 面接試験では今まで以上にアピールポイントの深堀りが必要
令和8年6月29日(日)に行われる試験には4月からの対策でも間に合うので、是非チャレンジしましょう。
以上の3冊で筆記試験対策はほとんどOKです。面接試験に不安がある人や市役所等との併願をする人は通信講座や公務員予備校も検討するといいでしょう。



