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大学職員の仕事内容を理解するのに必須!様々な「どっち」

大学職員の仕事内容のどっち
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「給与」をとるか「やりがい」をとるのかなど、仕事を選ぶ際にどちらを選ぶか迷うケースが多いでしょう。

大学職員の仕事にも特有の「どっち?」と考えさせられるものが多くあります。

「専門職と総合職」「規程主義と現場主義」「業務の縦割りと教職連携」などです。

本記事の内容
  • 大学職員の仕事を理解するのに理解すべき様々な「どっち?」を紹介
  • どちらがいいかは人によるが、自分の考えをまとめておくと面接で役に立つ

大学職員の仕事内容を深く理解するために、様々な「どっち?」があることを知っておきましょう。

就職・転職の面接対策として、自分の考えをまとめるのにも役に立つと考えています。

ダイマナ
ダイマナ
現役アラサー国立大学職員
Profile
  • 平成元年生まれの30代、千葉県出身
  • 現役大学職員(大学職員歴:6年)
  • 大学では、教務・研究支援の業務を担当
  • ゆるふわ大学職員になろう
  • 教務.com管理人
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    専門職と総合職どっち?

    大学職員として新卒や第二新卒で就職する場合、様々な部署を異動する総合職的な採用がほとんどです。

    一方で、大学経営の視点で考えると専門的な知識・スキルを持った職員が求められるケースが増えています。

    • クラウド・AIなどの利活用や情報セキュリティの専門家
    • 研究資源の有効活用を目指すURA(University Research Administrator)
    • 寄附金集めができる営業職的な職員

    一般的には若いうちには複数の部署を経験して、昇進とともに専門性を身に着けていくという考え方をしている大学が多いです。

    一方で、専門職的なスキルが必要な職種は、非正規職員で採用している大学もあります。

    総合職・専門職について、「どちらが偉い」「どちらを目指すべき」という明確な回答はできませんが、自分のキャリアプランについて考えておくと良いでしょう。

    中途採用で、前職の経験を生かした専門職として活躍できる自信があるのであれば、専門性をアピールするのもありです。

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    大学本部と部局窓口どっち?

    大学職員の仕事は、大きく人事課・財務課などの大学本部と、学部・大学院ごとの部局窓口に分かれます。

    一般的には、大学本部のほうが学長や理事などの近くで仕事をするため優秀な職員が配置され、部局窓口の仕事はないがしろにされる傾向があります。

    一方で、教員・学生からの現場の意見を聞けるのは部局窓口です。現場の意見を聞かない頭でっかちな組織は、顧客離れが進んでいくと考えられます。

    面接官を務めているのは本部の職員が多いですが、大学本部で大学全体を見渡せる部署で働きたいか、現場に近い部局窓口で働きたいかは考えをまとめておくといいでしょう。

    本部・部局ともに人事異動で経験する可能性が高いので、「本部・部局で経験したことを異動先でも活かし、キャリアアップしていきたい」というのが模範回答になります。

    規程主義と現場主義どっち?

    大学では、民間企業より「規程主義」という考え方が強いように感じます。

    • 規程に書いていないから認められない
    • 例外を作る場合は、規程を改正する
    • 定められた事項は定例的なことも、教授会での審議が必要

    必ずしも利益を追求しない学校法人で、税金・補助金が多く注入されている大学では、公務員に近いような規程主義が重視されています。

    一方で、困っている学生のために、無駄を省くために「現場主義的」な考え方が必要なこともあります。

    上司が規程主義に染まっている以上、いきなり現場で全て決定することは難しいでしょう。

    しかし、規程を理解した上で現場へ権限を移していくような動きをすることは評価されます。

    大学のミッションと利益追求どっち?

    学校法人の存在は「教育」目的が第一義のため、利益を追求するだけの組織ではありません。

    利益を増やすのであれば、受験者・入学者を増やすことばかりを考えればいいですが、学生の利便性・満足度も意識しなければなりません。

    例えば、留学生を増やしてグローバル化を推進するというミッションがある場合にも、留学生を増やす広報活動ばかり行えば良いわけではありません。

    • 多様な留学生を採用できる入試制度の確立
    • 現役学生との交流機会の準備
    • 外国語サポートの実施

    利益追求にとどまらない、様々な施策を考える必要があります。

    もちろん収入の増減は大学経営の重要な要素であるため、学校法人だからといって「利益度外視で学生のため」という考え方で面接に挑むこともおすすめできません。

    職員の仕事と教員の仕事どっち?

    大学で働くのは主に教員と職員です。教員と職員の業務は主に以下のように分かれます。

    • 教員・・・教育と研究
    • 職員・・・大学運営に関わる各種事務

    しかし、近年では教員の仕事とも職員の仕事とも言えない仕事が増えています。

    • 学生の満足度の向上・・・専攻の学習であれば教員の仕事だが、課外活動のサポートは職員
    • 入試広報・・・高校訪問などは職員の仕事だが、模擬授業など教員の協力も不可欠
    • 研究活動の活性化・・・事務手続きが増えたため、専門的なスキルのある職員の支援が必要に

    特に大学教員に求められる業務は増えているため、教員の負担を削減するような仕事ができる職員が求められているように感じます。

    中堅以上の職員では縦割りの意識が強い職員が多いですが、教職連携の意識の元、教員をサポートする姿勢が重要だと考えます。

    時には重要な決定は体よく「教員に委ねる」というような、ずる賢さが必要な場面もあります。

    形式知と暗黙知どっち?

    形式知・暗黙知という言葉は、『大学職員のリアル』という書籍で私は知りました。

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    • 形式知(けいしきち)・・・規程やマニュアルなど決められた知識
    • 暗黙知(あんもくち)・・・個人の経験等に基づく、言語化の難しい知識

    規程主義と言われる大学職員の仕事でも、暗黙知は非常に重要です。

    • 業務効率化のために、〇〇課にデータを共有する
    • 〇〇先生と〇〇先生は、仲が悪いため要注意
    • 関係部署への事前の根回し

    学内に知り合いが多く、暗黙知を上手に使って仕事をしている職員は重宝されます。

    一方で暗黙知はあくまで学内だけで重要なローカルルールのため、学外や学部外では全く役に立ちません。

    転職を含めたキャリアを考えた場合には、形式知を積み上げることが重要です。

    国公立大学と私立大学どっち?

    国公立大学と私立大学の、仕事内容や待遇面での違いはよく話題になります。

    ここまで紹介してきた大学業界で語られる2項対立の考え方についても、国公立と私立で変わることは多いです。

    例えば、私立大学のほうがより財務についてシビアになりますし、国立大学のほうがミッションの達成が重要視されます。

    大学ごとの方針によりますが、国公立と私立では根幹が違うので、大きな違いが生じやすいことは理解しておいたほうがいいでしょう。

    以下の記事でも、国公立と私立の違いは紹介しています。

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    異動官職とプロパー職員どっち?

    国公立大学で働く場合に知っておいたほうがいいのが、異動官職とプロパー職員というキャリアの違いです。

    • 異動官職・・・文部科学省を経験して、国立大学法人に異動になるケース。出世が早い
    • プロパー職員・・・国立大学で採用。大学内や近くの関連機関のみの異動

    異動官職(いどうかんしょく)は、「文科省の人」などと呼ばれることもあります。

    所属は文部科学省であることが多く、キャリア形成の一環で国立大学に赴任します。赴任時は部長級・課長級であることが一般的で、40歳前後で課長になります。

    プロパー職員は、大学職員の多くを占める国立大学と関連機関のみで異動する職員です。

    課長級への昇進は50歳前後が一般的で、異動官職に比べると昇進スピードは遅めです。

    異動官職は文部科学省での業務経験を持ち、優秀な職員も多いですが、暗黙知・現場主義的考え方を持たないこともあり、プロパー職員から否定的な考え方を持たれることも多いです。

    面接官には異動官職として文部科学省から出向してきている人も多いため、文部科学省が掲げる政策などの知識をつけておくといいでしょう。

    異動のスパンが長い短いどっち?

    主に国公立大学では、2~3年ごとの部署異動が通例とされています。

    様々な部署を経験してキャリアアップを目指すという考えと、長期間同部署にいると業者等との癒着が生まれるという考えから、2~3年で部署異動があります。

    そんな大学内でも同一部署に5年以上いる職員もいれば、1年で異動になる職員もいます。

    異動のスパンに関しては以下のような傾向があります。

    • 情報システム系など専門性が高い部署は異動スパンが長い
    • 異動スパンが短いのは、優秀ではない職員が多い

    優秀な職員であれば上長が1年程度の短期間では異動させないという考えから、短期間で異動を繰り返す職員は「なにか問題があるのかな」と考えられる事が多いです。

    最適な人事配置を目指しての人事異動だと思いますので、一概には言えませんが、一般的には上記のように考えられているということは知っておいたほうがいいでしょう。

    正規職員と非正規職員どっち?

    一昔前までは、企画立案や統括などは正規職員が、定型的な業務は非正規職員が担うというイメージがありました。

    しかし、昨今では正規職員以上に非定型的な業務をこなす非正規職員も増えています。

    「特任専門職員」のような任期付きの役職で、情報システムの保守管理・産学連携の推進を行っている職員が多くいます。

    専門性を持つ非正規職員では、給与や待遇面で正規職員に近づいていますが、雇用期間という点では大きな隔たりがあります。

    非正規職員は専門性があっても雇用のための予算がなくなれば雇用も打ち切られてしまう可能性が高いです。一方、正規職員がリストラになるのは、その後です。

    非正規職員にも魅力的な求人は増えていますが、雇用期限がある点については理解しておくべきです。

    長期的に働く希望がある場合は、正規職員を目指すべきですが、非正規職員からの正規職員への登用を狙うということを考えてもいいかもしれません。

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    まとめ:仕事内容は2つの考えから整理しよう

    大学職員の仕事でよく聞く、2項対立の考え方を紹介してきました。

    今回紹介した「どちらがいいかという対立」については、大学や時代によっても考え方が変わっていきます。

    極端な考え方を持つよりも、柔軟に考えて面接で答えられるようにしていくといいでしょう。

    また、面接内での逆質問で面接官に聞いてみるのも面白いかもしれません。

    • URAや教学IRなど、職員にも専門性が必要なケースが増えていると思いますが、貴学での職員教育の取組はありますか?
    • 「規程主義と現場主義」のギャップを埋めるのにはどのような取組が必要だとお考えになるか伺いたいです。
    • 私は〇〇のように考えますが、私立大学にない国立大学の強みはどんなお考えか知りたいです。

    今回紹介した視点から、大学のホームページなどを見ると理解が深まるかもしれません。

    面接対策などの参考になれば、幸いです。

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