国立大学から私立大学に転職した事例!大学職員が年収アップする方法
国立大学から私立大学に転職し、年収アップを成功させたケイイチさんにインタビューを行いました。
- 国立大学の年収の低さに不満
- 私立大学への転職のコツを知りたい
- 国立大学と私立大学の違いは?
本記事を読んでいただければ、このような疑問を解決できます。
- 私立大学へ転職が大学職員年収アップの近道
- 私立大学職員への転職は複数の転職サイト・エージェントへの登録から
- 私立大学職員は非公開求人が多い
私立大学職員へ転職を成功させたケイイチさんのプロフィールは以下のとおりです。
ケイイチさんプロフィール
- 36歳既婚子供2人
- 新卒で民間企業に入社後、26歳で国立大学職員に転職、さらに36歳で私立大学職員へ
- 大学職員としては財務・経理系の業務を中心に担当
ケイイチさんは、国立大学職員として堅実に仕事をこなしながら、私立大学職員への転職を成功させていますので、参考になるかと思います。
著者のプロフィールは以下の通り。
国立大学から私立大学に転職した理由
国立大学職員にとって、私立大学職員への転職は憧れです!おめでとうございます!
ありがとうございます!転職の理由はやはり年収ですね。国立大学の仕事に特に不満はありませんでした。
年収を上げたかった
国立大学職員の年収は平均的です。地域や残業時間などにもよりますが、35歳で600万円程度、45歳で700万円程度の年収になります。
住宅ローンを払いながら4人家族を1人で養うのはなかなか厳しいのが現実です。
収入を上げたいけれども、残業は抑制、副業も禁止されているため転職くらいしか選択肢がありませんでした。
私立大学職員はホワイトな労働環境で高年収だと知っていたので、自然と転職先の候補に上がっていました。
仕事のスキルを上げたかった
国立大学の仕事に不満は特にありませんでしたが、転職をして仕事のスキルを上げたいという思いもありました。
財務系の複数の部署を経験していたので、大学の会計に関することはある程度把握できていました。スキルをつけるために、職場を変えたいという思いは転職の3年ほど前からふつふつと。
実際に、県庁や他の国立大学などの試験を受けたこともありました(いずれも不合格でした)。
転職した私立大学は、首都圏の大学ですがあまり年収は高くない大学です。年収ベースで50万円のアップを提示され、転職を決めました。
年収アップの幅は大きくないですが、今後のキャリアのことも含めて転職を決意。国立大学と私立大学の財務を30代で経験することが、スキル的にもプラスになると考えています。
国立大学職員と私立大学職員の違い
国立大学職員と私立大学職員、実際に働いてみてどんな違いがありますか?
私立大学は伝統的な独自ルールのようなものが多いので、学内で敵を作らないように気をつけています。
国立大学の財務会計を担当していた時は、規程・ルールが第一にありました。例えば、以下のようなものです。
- 学生数に応じて、研究費が配分される
- 大型契約に関しては、公募入札を要する
- 監査対策で、理由書などを用意
一方で私立大学では、「前例に基づいて」「理事会の判断で」という会計処理が多いように感じます。
運営しているのが学校法人なので、多くを税金に依存する国立大学とは会計に関する考え方が異なります。
書面化されたルールだけを遵守すればいいわけではないので、周りの職員とうまくやっていくコミュニケーション能力は絶対に必要です。
私立大学職員に転職するコツ
私立大学に転職したい国立大学職員は多いと思います。転職のコツはなにかありますか?
求人が少ないので運もありますが、3つ重要だと思うことを紹介します。
国立大学職員の経歴を転職エージェントに登録
私は10年以上、国立大学の財務会計を担当してきたという経歴をアピールして私立大学職員に転職できました。
私立大学でもアピールできる専門性を身につけて、転職エージェントに非公開求人を紹介してもらうという方法です。
転職サイトにも求人情報が掲載されていますが、転職エージェントが持っている非公開求人が結構あるようです。
私立大学は転職希望者が多いので、誰にでも応募できる状態にはしていないこともあります。
- 転職エージェントに登録する
- リクルーターとの面接で、経歴をアピール
- 私立大学職員の非公開求人を紹介してもらう
非公開求人であれば、転職後のポストや待遇についても相談できるのでおすすめです。
転職サイトの登録は、マイナビ転職・リクナビNEXT・リクルートエージェント・dodaの4社がおすすめです。
ただし、アピールできる経歴がないと相手にされません。自分の経歴を棚卸ししておきましょう。
スキルだけでなく人柄も大事
スキル・経歴がないと、転職市場では相手にされませんが、人柄も大事だと考えています。学校法人の運営は、少人数の有力者が権力を握っていることも多いです。
スキルがあっても、人間関係がうまくいかずに、左遷させられるケースもあるようです。
仕事ができることや知識をひけらかすようなことはせずに、周りに教えてもらいながら、仕事を進められる人が重宝されるように感じます。
面接では、スキル・自信ばかりをアピールせず、話しやすい人柄・笑顔なども意識するといいでしょう。
会議などで大学間のコネクションがあると強い
私立大学職員の公開求人は少なく、公募が行われないコネ採用も多く存在します。転職先の私立大学に知り合いがいて、人事部に繋いでもらえると採用の確率はグッとあがります。
- 大学の体育会に所属していて、知り合いがいる
- 国立大学・私立大学が参加する会議などでコネクションを作る
- 業務にかこつけて、私立大学に連絡をとってみる
このような状況を利用して関係者から推薦してもらい、国立大学職員との経験もアピールできれば、採用してもらえる可能性は高いです。
私はできませんでしたが、コネを作って転職を成功させている「コミュ力おばけ」もいます。
私立大学職員の実態
私立大学で働いてみてイメージと違うことはありますか?
年収が高い私立大学は少数精鋭のイメージがありましたが、優秀な人が多いというわけでも忙しいというわけでもありませんでした。
年収は高いが、仕事は忙しくない
年収が高いと、残業が多いというイメージがありますが、忙しいということは全くありませんでした。月の残業時間も10時間ほどです。
年収の違いはビジネスモデルの違いだと気づきました。
- 国立大学・・・運営費交付金収入が多く、公務員に近い給与体系
- 私立大学・・・授業料が高額のため、学生数が多いと高年収になる
受験生・学生が多い首都圏の私立大学は収入が多いため、教員・職員ともに高年収の待遇が与えられます。
私立大学でも、学生数の割に教職員が多い大学では、年収が低めに設定されていますので、事前に調べる必要があります。
ブラックな労働環境の私立大学もある
私立大学に転職してから、他の私立大学職員の給与や待遇の話を聞くことが多くなりました。私立大学=ホワイト職場と思っていましたが、経営が厳しい私立大学も多いという話をよく聞きます。
駅伝でよく名前を聞く大学でも定員割れを起こしていたり、職員を非常勤職員に切り替えて経費削減を行っていたりします。
残業代がほとんどでずに、受験者数を増やすための業務が増えているブラック大学もあるようです。
やはりブラックになりやすいのは、理事長一族が権力を握っていて、風通しが悪い大学だといいます。
特に国立大学から転職を考えている人は、待遇悪化ということにもなりかねませんので、ホームページで理事会の情報や学生数の変遷などは調べておくといいでしょう。
ケイイチさん、大変参考になるお話をありがとうございました!
まとめ:私立大学職員への転職はエージェントの登録から
国立大学職員から私立大学職員へ転職した事例を紹介しました。
- 転職は高倍率、経歴をアピールして非公開求人を狙う
- 採用後は、良好な人間関係構築に努める
- コネを使えると強い
国立大学職員として勤務していて給与に不満を感じている人は多いです。
大学職員の経歴を活かせる私立大学職員へ転職して年収アップを達成している人もいるので、ぜひ挑戦してみて下さい。
転職サイトの登録は、マイナビ転職・リクナビNEXT・リクルートエージェント・dodaの4社がおすすめです。
国立大学職員から公務員への転職で年収アップしていいる事例は、以下の記事で紹介しています。