大学職員に30代で転職した事例を紹介!異業種からもチャンスあり
30代で国立大学職員に転職したカケルさんにインタビューを行いました。
- 30代でも大学職員に転職は可能?
- 30代大学職員への転職のコツは?
- 30代で転職した辛さはある?
このような疑問がある方の役に立つ記事になっています。
- 30代でも大学職員への転職は可能。有名企業・業界経験者は有利
- 社会人採用枠を増やしている大学が多く、これからはチャンス
- 国立大学への転職は年収が下がる可能性もあるので注意
インタビューしたカケルさんのプロフィールは以下のとおりです。
カケルさんプロフィール
- 32歳既婚男性、子ども1人
- 大学院卒業後公務員に就職、独立行政法人に転職後、32歳で国立大学職員へ
- 東京大学大学院卒業の高学歴
30代で大学職員に転職したカケルさんにリアルな情報を聞いていきます。
著者のプロフィールは以下の通り。
30代で大学職員へ転職した状況
カケルさんの経歴を教えてください。
大学院卒業後、公務員・独立行政法人を経験して国立大学に転職しています。就職に有利な経歴だったと感じています。
独立行政法人出身が強みに?
大学に関係する経歴があると国立大学への転職に有利になると思います。
- 学部・大学院で合計6年大学に通っている
- 国立大学職員は元国家公務員のため、仕事に類似性
- 研究系の独立行政法人の経験もプラス要素
私は大学院も含めた経歴に興味をもってもらえました。「大学院で勉強したこと」「独法での仕事内容と大学教授との関わり」など、面接で詳しく話すことができました。
サービス業など別業界よりは、類似業界の経験がある方が大学職員として活躍できるという印象を与えやすいのだと思います。
有名企業出身者が多い
独自採用試験で大学職員になった同期には、僕のような公務員系出身のほか、民間企業の出身者もいます。
民間企業出身者は誰もが知る大手企業の出身者ばかりでした。
- 大手広告代理店
- 首都圏の地方銀行
- 業界トップ3に入るメーカー
経歴にフィルターをかけているのか、結果として有名企業の人が採用されているのかはわかりませんが、未経験・別業界の場合、ネームバリューが重要な要素になります。
30代で大学職員へ転職のコツ
30代で転職するのに工夫したことはありますか?
僕が意識したのは「実績」と「大学との関連」です。
実績をアピール
30代では仕事の実績によるアピールが重要になると考えました。主にアピールしたのは以下の点です。
公務員・・・定例報告資料などをプログラミングで効率化
独立行政法人・・・国への補助金申請を上司と2人で担当
公務員勤務時には、定型的な資料作成をひたすら効率化することに尽力していました。院生のときにプログラミングを学習していたことを活かして、業務時間の削減に取り組みました。
独立行政法人時代には、補助金申請の書類作成を行っていました。補助金の採否は法人の運営に関わる重要な業務で、過去の採択事例を徹底的に研究しました。
国立大学でも必要とされるような業務なので、面接官も評価してくれたのだと思います。
大学との関連をアピール
実績があっても大学職員の業務と無関係では、評価されにくいと考えています。
- 大学院にも通っていたので、大学の課題を知っている
- 補助金の申請書作成は、大学でも活かすことができる
面接ではこのような表現を用いることで、「業績」と「大学職員」の関連性が伝わるよう工夫していました。
別業界からの転職の場合でも、大学の課題と関連付けて話をするといいでしょう。
30代で大学職員に転職した理由
戦略的に大学職員に転職されたのですね。そもそも大学職員に転職しようと考えた理由はなんだったんですか?
30歳を過ぎて子どもが生まれたので、全国転勤を避けたいと考えたのが一番の理由です。
全国転勤を避けて地元で働きたい
正直な理由は、全国転勤を避けたかったからです。子どもが生まれ妻も働いているため、単身赴任になるときついなと感じていました。
結果として、出身地域の国立大学に内定をもらったのですが、面接では「愛着のある地元で働きたい」と話していました。
国立大学は勤務地が変わることはあっても、引越しを伴う異動はめったにありません。
子どもが生まれたため、最後の転職
30代で3つの勤務先を経験していますが、やはり年々転職が厳しくなっている印象があります。
子どもが生まれたこともあり、長く安定して働ける勤務先を探していました。最後の転職になるだろうと考えましたね。
「地元・安定・強みを活かせる」という点で絞り、大学職員が候補になりました。
30代で大学職員に転職した辛さ
30代で大学職員に転職してみて辛いことはありますか?
国立大学の場合、年収が下がる人が多いですね。あと、年下の先輩が多いのはやはり少し嫌ですね。慣れましたが笑
年収が下がる
国立大学職員に転職する場合、年齢や経歴に応じた加算はありますが、新入職員として低い給与水準での採用になります。
大手民間企業の人はもちろん、独立行政法人で勤務していた僕も年収が下がりました。
大学職員として評価されれば、数年後には出世するとは思うのですが、給与水準の低さに不満をいだいている同期は多いです。
年下の先輩が多数
転職者にとっては仕方ないことなのですが、年下の先輩が非常に多くなります。
もちろん全員に敬語で話すのですが、仕事のデキがいまいちな年下先輩とのコミュニケーションはストレスになりますね。
昇進すれば関係ないので、数年の我慢だと割り切っていますが。。
資格なし・女性・子持ちでも転職できる?
30代での大学職員の転職について、資格なし・女性・子持ちでも大丈夫か聞かれますが、どう思いますか?
資格なしは問題ないと思います。女性や子持ちはアピールできる職歴がないと採用されにくいように思います。
30代資格なしの転職事情
私は30代資格なしで国立大学職員に転職しています。大学職員で取得していると有利な資格は語学検定やTOEIC、情報関係資格くらいだと思います。
資格なしでも、アピールできる職歴・実務経験があれば問題ありません。
逆に有利な資格を持っている場合も、資格だけをアピールするのではなく、30代ならではの他の経験も話したほうがいいでしょう。
30代女性の転職事情
30代の社会人枠や独自採用試験での採用は男性が多いイメージです。
女性も一部いますが、20代の第2新卒までの採用か、子育てが落ち着いた40代以降での非正規での採用が多いように感じます。
やはり、出産・育児のために長期間休業する女性も多いため、社会人枠での採用はあまり好まれていません。
もちろん女性だからといって採用されないことはありませんが、エントリーを続けても厳しい結果が続くかもしれません。
30代子持ちの大学職員への転職事情
30代の子持ち女性だとさらに、採用は難しくなる印象です。私の周りでは1人しか30代子持ちで転職した人を知りません。
残念ですが、子供が小さく仕事を休むことの多い子持ち女性は採用されにくいのが実態だと思います。
短時間勤務や非正規での採用は多くありますので、数年かけて学内での正社員登用を狙うのが現実的かもしれません。
カケルさん、ありがとうございました!
まとめ:30代の社会人採用は増えている
30代で国立大学職員に転職した事例を紹介しました。
- 未経験でも大学職員への転職事例は多い
- 大学に関連した実績のアピールが重要
- 社会人採用枠を増やしている大学が多いため、チャンス
30代でエントリーできる社会人採用試験は、難関の筆記試験がないので多くの人にチャンスがあります。
大学の独自採用試験の情報は『国立大学法人等職員採用試験攻略ブック』で詳しく記載されているので、興味のある方は購入するといいでしょう。
国立大学法人の独自採用試験を受験する方は、公務員の社会人採用も受験してみるのがおすすめです。
近年では、30代以上の社会人採用を行う市役所・自治体も増えていて、面接の雰囲気を掴むこともできます。
社会人採用を行っている市役所一覧は『公務員転職ハンドブック』に記載されているので、役に立ちます。
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