大学職員に20代で転職した体験談!難易度と対策方法を紹介
筆者は26歳の時に国立大学職員に転職し、現在7年以上勤務しています。民間企業(メーカー)から大学職員に転職したのは2015年です。
20代であれば、国立大学職員も私立大学職員も積極的に転職者を受け入れています。
- 20代であれば職歴関係なく、私立大学・国立大学に転職可能
- 難易度が一番低いのは、筆記試験の勉強をして国立大学職員への転職
- 母校への転職は少しだけ有利になる
これから国立大学職員への転職を考えている方は参考にしてみてください。
20代で大学職員への転職体験談
私の経歴は以下の通りになります。
- 国立大学を卒業
- 新卒でメーカーの総合職に就職
- 友人から国立大学はホワイトな仕事だと聞く
- 3年目に国立大学法人試験を受験し、内定
- 社会人4年目から国立大学に転職
大学職員という仕事を知り、実際に内定をもらうまでの流れを細かく紹介していきます。
国立大学職員という仕事を知る
新卒後に内定をもらったメーカーに勤務するも、業界の先細り感や全国転勤に疑問を感じていて、安定した職業に転職したいと考えていました。
そんな時に、学生時代の友人との飲み会で国立大学職員になった旧友と再会します。
採用1年目から、長期休暇を取り、車通勤で地元で楽しく生活しているといいます。大学が用意している社宅に住んでいて家賃は1万円以下。
話を聞くと、20代のうちは試験を受けることができ、県庁などとは違い採用倍率は低いとのこと。
転職に興味を持ち始めていた私は国立大学法人等職員採用試験を受けてみることにしました。
国立大学法人等職員採用試験を受験
メーカー勤務で残業も多かったので、まとまった勉強時間はとれませんでした。
試験の1か月前から、通勤電車での勉強は始めましたが、初回は記念受験で「来年が本番」と考えていました。
筆記試験を受けたところ、1か月の勉強にしては手応えがあり、6割位はとれたかな?という感触で試験を終える。
結果はなんと合格!筆記試験を突破することができました。
大学受験時に5教科まんべんなく勉強していたことと、数学が得意で数的処理はほとんど解けたことが合格できた理由だと考えています。
筆記試験合格者に向けた説明会に参加
筆記試験合格者に向けた関東の国立大学法人の説明会に参加しました。会場は東京大学。
複数の国立大学で話を聞き、志望動機の種になりそうなことをメモしていました。工夫をこらした民間企業の企業説明会に比べると、退屈しながら話を聞いていたことを覚えています。
また、国立大学職員の旧友に相談して、面接のコツなどを聞いていました。
その時、友人から言われたアドバイスは以下のようなことです。
- ほとんどの就活生は調べない、現役職員なら知っている「中期計画・中期目標」などを調べて面接で話す
- 大学の課題・悪いことを正直に指摘してもいい
- 「休まず働く」よりも「ワークライフバランスを重視」のほうが評価されやすい
複数の国立大学の面接に挑む
時間の許す限り複数の国立大学にエントリーし、面接を受けることにしました。
大変だったのは本業を休みながら面接を受けることです。平日休みが多くなると怪しまれるので、体調不良を理由に、面接を受けに行ったこともありました。
友人からのアドバイスもあり、面接はほぼスムーズに突破し、3大学中2大学は最終面接まで進むことができました。
前職のメーカーがそこそこ有名な企業であったことが評価されたのかもしれません。
最終面接で1校からは不採用となりましたが、もう1校から内定をいただき、翌年から働くことになり今に至ります。
20代で大学職員への転職する難易度・対策方法
大学職員の転職難易度は高そうなイメージがありますが、都内の有名私立大学を除くと特段難易度は高くありません。
特に20代であれば、年齢で不合格になることはないため、積極的にチャレンジするべきです。
有名私立大学は高年収のホワイト職場のため、学歴・人柄・職務経験が揃わないと勝ち抜くのは厳しいでしょう。
一方、国立大学や中堅以下の私立大学は転職における難易度は平均程度だと思います。
- 有名私立大学ほどライバルが強くない
- 現役職員への相談をしている人がほとんどいない
- 筆記試験で足切りがある(国立大学)
よって有効な対策方法は以下のとおりです。
- 筆記試験を突破できるだけの最低限の勉強をする
- 現役職員に会って、評価されるポイントを聞く
- 面接が苦手な人は模擬面接などを受けてマイナスな点をなくす
これらをしっかり対策できれば、特別なスキルがなくても採用を勝ち取ることができると考えています。
一方で、近年は大学職員の採用試験受験者が増えているため、高学歴の人のほうが採用されやすいです。
学歴・現職企業のネームバリューに自信がない場合は、TOEIC800点などアピールポイントを先に作ってから採用試験を受けるという方法もあります。
国立大学の筆記試験を受ける方に、おすすめの参考書・通信講座を以下の記事で紹介しています。
大学職員への転職に前職は関係ある?
筆者はメーカーの総合職でしたが、20代の転職であれば前職はほとんど関係ないと思います。さまざまな業界から大学職員へ転職した人を知っています。
- 公務員
- 大学職員
- 教員
- 銀行員
- メーカー営業
- 旅行会社
- ホテルマン
- 塾講師
- フリーター
公的な職業や教育関係が多い印象はありますが、業界は関係ないと考えていいでしょう。
一方で、有名企業・大企業のほうが採用には有利になります。誰もが知る有名企業の選考に突破した人は、優秀に見えてしまいます。
大学職員への転職は母校だと有利?
「母校への就職・転職は有利?」と聞かれることはよくあります。筆者の結論としては、少しだけ有利になると考えています。
京都大学職員採用のホームページでは以下のように記載があります。
【出身大学の割合】
- 国公立 37%
- 私立 56%
- 京都大学 5%
- 海外 2%
※出身大学によって有利不利はありません。
京都大学出身が5%は少ないと思ったでしょうか?全国にある大学数から考えれば、同じ大学の人が5%いるのは高い比率であるといえるでしょう。
「※出身大学によって有利不利はありません。」と記載されているのは、出身大学によって採用の差別をすることは禁止されているためです。
また、母校出身が有利になるのは以下の理由からです。
- 大学に縁があると、志望動機に説得力が出やすい
- 採用側が、他大学出身者より内定辞退率が低いと考えている
採用基準で「母校出身者を積極的に採用します」とは言えないですが、中には母校出身者が50%以上になっている大学もあります。
母校だからといって採用されるわけではないですが、母校ならではの志望動機を作り込めれば、少し有利になると考えていいでしょう。
なお、筆者も母校の採用試験を受けたましたが、面接で落ちています。
まとめ:20代で大学職員への転職は難しくない
20代で国立大学職員への転職体験談と、対策方法を紹介してきました。
- 筆記試験を突破できるだけの最低限の勉強をする
- 現役職員に会って、評価されるポイントを聞く
- 面接が苦手な人は模擬面接などを受けてマイナスな点をなくす
筆記試験・面接ともに、しっかり対策をすれば転職が可能だと考えています。
特に20代であれば国立大学法人等職員採用試験を受けることができるので、時間をかけて対策をすれば筆記試験・面接試験も突破できます。
筆記試験の対策は以下の記事で紹介しています。
高年収の私立大学への転職やおすすめサイトは以下の記事で紹介しています。国立大学で職務経験を積んでから私立大学へ転職する人もいます。