民間企業との比較

大学職員の仕事を民間企業と比較して考えてみる。楽な仕事かも

私は5年ほど前に民間企業から転職して、大学職員になりました。民間企業からの転職を考えている人も多いと思いますので、参考になりそうな情報をまとめます。

民間企業に比べて魅力的な点は、「安定している」「離職率が低い」「異動が少ない」「仕事は比較的、暇で楽」

一方で、「仕事内容がつまらない」ということや社会からは「無能」と言われることもあります。
1つずつ解説していきます。

大学職員の給料・待遇は平均より高め。ホワイトな職場環境のことが多い大学職員の仕事はホワイトな職場で、給料も「そこそこ」というイメージを持たれているようです。給与や待遇、仕事への評判など、私が働いていてわ...

大学職員は安定した仕事?

大学職員は安定しているというイメージがあると思います。

しかし、全ての大学が安定しているわけではありません。18歳人口は減少する一方です。

有名私立大学や首都圏国立大学はしばらく安全

誰もが知るような有名私立大学、早稲田・慶応・明治などはしばらくは安泰だと考えていいと思います。

大学の進学率は上がっていますし、OB(社会人)との繋がりも強いです。すぐに経営状況が悪化することは考えにくいでしょう。

一方で、有名私立大学は少数精鋭で職員を採用していることが多いので、狭き門です。有名大企業並みの難易度だと思ったほうがいいでしょう。

また、国立大学については国からの運営費交付金が主な財源となっています。近年、交付金が減らされていますが、さらなる減少は考えにくく、公務員のような安定した仕事と思っていいでしょう。

中堅以下の私立大学や地方国立大学は不安?

人口減少の影響を大きく受けるのが、中堅以下の大学や地方の大学です。

受験者数・入学者数の減少は大学にとっては致命的ですが、まず影響を受けるのがこれらの大学です。

単純に収入が減れば、教職員の給与や職員数の減少につながる可能性があります。大学は国からの運営費収入や授業料収入が減ると、他の面でカバーするのが難しいです。

大きな大学であれば、共同研究や寄附金などもありますが、小さな大学では収入を増やすのは至難の業です。

一方で施設の光熱費や管理費は変わらずにかかってくるので、経営は苦しくなります。

大学は公的機関のため、簡単に潰すことができないということもあり、経営が苦しくなった地方大学は公立大学として自治体が受け入れることもあるようです。

実質的には破綻ということになりますから、決して安定とは言えないでしょう。

大学職員は離職率が低い

大学職員は一般的に離職率は低いと言われていますが、そのとおりだと働いていて、感じます。

大学職員が辞めるのは一大事

私が大学に勤めてから自己都合で退職した人は数えるほどしかいません。辞めるという話を聞くと一大事です。

民間企業では3年間で3割が退職すると言われていますが、大学職員は1割にも満たないと思います。

給料が特別高いわけではないですが、待遇が良いことに納得している人が多いのだと思います。

大学職員を辞める人はどんな人

離職率が低いとはいえ、私の周りでも退職した方が数名います。

退職する方の年齢は20代が中心です。30代以降になると、転職先がなく、家庭を持っている人が多いため、辞められないというのが現状だと思います。

辞めた人は「大学には未来がない」と考えている人が大半です。今後、経営が一層厳しくなりそうな大学にずっといられないと感じ、手に職をつけるため、IT系や会計系の仕事に転職する方がいました。

また、資格取得のために退職するという方もいました。

確かに、ある程度の安定があるとはいえ、将来性には不安があるという意見はわかります。しかし、大学職員を辞めると社会の厳しさを感じる人が多いようです。

大学職員は異動が少ない?

大学職員は引っ越しを伴う異動が比較的少ないと思います。

転勤を伴う異動は少ない

大学職員は勤務地となる場所があまり多くありません。大学が有する複数のキャンパスかせいぜい関連の営業所くらいでしょう。

一般的には引っ越しを伴う勤務地の異動はほとんどないでしょう。

ただし、日本大学のようなマンモス校でキャンパスが点在していたり、附属高校が全国にある場合は異動の可能性もあるので、事前に調べておいたほうがいいと思います。

人事異動は多い?

私の体感ですが、引っ越しを伴わない人事異動は比較的多いと思います。

教員をサポートすることが大学職員に求められることなので、大学事務の中の複数の職種を経験させようと考えます。幅広い観点から、「大学のために」考えることができる職員が求められています。

人間関係が変わることに適応でき、様々な職種に積極的にチャレンジできる人が向いていると思います。

大学職員は楽で暇だと思う

大学職員の仕事は「楽」だと言われています。基本的には間違っていないと思います。

大学職員の仕事が楽な理由

大学職員の仕事はルーティン業務がほとんどで、新規の業務が少ないです。

  • 職員の勤怠管理をして、給与を支払う
  • 教員が持ってきた請求書を処理し、決算を行う
  • 授業準備等を行い、滞りなく学生が勉強できるようサポートする

毎年決まったことを「間違いなく」行うのが大学職員として求められる能力です。

後は、社会の要請として「テレワーク」や「書類の電子化」などを適宜進めていくだけです。

特に、大きなプロジェクトは職員ではなく、教員が中心に行うことが多いです。

内向きな仕事が多い

基本的には教員と学生を相手にした内向きの業務なので、厳しい期限が示されることがほとんどありません。なので、余裕をもって業務を進めることができます。

大学内のことなので、書類の提出締め切りをコントロールすることも可能です。

そのような環境なので、上司も新しい仕事をふることもありません。ルーティーン業務を効率よくこなせる人にとっては、大学職員の仕事は「暇」と感じるでしょう。

大学職員の仕事はつまらない?

ここからは大学職員の仕事のデメリットと考えられる点です。仕事がつまらないとよく言われます。

ルーティーン業務を楽しめないとつまらない

先ほども説明したとおり、大学職員の仕事はルーティン業務が多いです。

毎年、新入生の対応をして、決算を迎えて、人事異動の処理をします。教員数や学生数も大きく変わることはないと思いますので、特別忙しくなることも暇になることもあまりありません。

ルーティン業務を効率化して、より教員や学生のためになるように考えながら仕事をしないと、数年後には退屈してしまうと思います。

ただ、新学部の設立やキャンパスの移転などがある場合は新たな業務で、非常にやりがいもあります。

普段の業務に退屈してしまう方の場合は、積極的に手をあげるといいでしょう。

重要な仕事は教員が行う

「つまらない」という大きな理由の1つに「教員の権限が強い」ということがあげられます。

大学内での重要な業務「教育・研究」はもちろん大学教員が行いますが、重要な決定も大学教員によって構成する「教授会」や元大学教員が大半を占める学長や理事による「経営会議」で行われます。

大学職員がいくら出世しても、大きな企画を提案することはできません。最終的に、大学の舵取りをするのは教員で、大学職員はそのための資料作りや根回しをするだけです。

この「縁の下の力持ち」的な仕事をつまらないと感じてしまう人にとっては、魅力がないでしょう。

大学職員は無能か?

大学職員は教員や学生から「無能」だと言われていることがあるようです。私の印象では正しいような気がしますが、その理由を考えてみます。

大学職員は裁量権がない

「無能」と言われる理由に、「裁量権がないこと」と「ルールに従って仕事をしないといけないこと」があげられます。

大学職員は「規則」に則って仕事を行うことが多いですし、最終的な決定は教員に委ねられることが多いです。

柔軟に仕事の判断ができないと思われることが多く、「無能」とレッテルを貼られるのでしょう。

役所に近いと考えるとわかりやすいと思います。学生からすると、お金を払っているのに対応が良くないので、「無能」と思えるのでしょう。

身なりを気にしない人が多い

あとは民間企業に比べた印象ですが、身なりを気にしない人が多いです。

あまり、外部の人と話す機会もなく、服装も比較的自由です。スーツではなく、ラフな格好で仕事をしている人も多いです。

スーツで髪型をびしっとしているサラリーマンと比べると、外見からもしっかりしていない印象が与えられるのかもしれません。

まとめ

大学職員は民間企業に比べるとゆるい仕事だと思います。ただ、仕事が「つまらない」と思う人も多いでしょう。

ある程度、仕事内容については割り切って考えたほうがいいでしょう。「やりがい」だけが仕事ではないと思いますので。

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